「ゼロ秒思考」で有名なの赤羽さんのお勧めということで、書籍「日本人のためのイスラム原論」を読んでみました。
イスラム教についてほとんど知識がなかったので、かなり勉強になりました。
本書によれば、イスラム教について書かれた書籍や報道は、例え事実であったとしても真理ではないと主張。
他の宗教と比較しながら“科学的”にイスラム教について検証しています。
自分なりにポイントだと思ったことをメモしておきます。
- イスラム教において、宗教とは法であり、信者の生活は様々な規範に縛られている。それらは実に論理的で形式的に整った法体系である。
一方、キリスト教は無規範宗教(信仰のみの宗教)である。つまり、心の中でキリストを信じていれば、何をやってもかまわない。
この規範の有無こそが、イスラム教とキリスト教の決定的な違いである。 - イスラム教は、世界中で最高速で信者の数を増やしている
- イスラム独特の連帯感をもたらしているのは、宗教的規範、特に断食や巡礼といった義務である。それらを、身分や国籍、肌の色を超えて皆平等に行うという体験が大きな影響を与えている。
- 日本人は外来宗教について柔軟な精神を持っているにもかかわらず、なぜかイスラム教だけは縁遠い。
その理由は、日本人は本来、規範が嫌いな民族だからである。
無規範宗教のキリスト教は入ってきたが、規範だらけのイスラム教は受け入れられなかった。 - 仏教の教えは釈迦が考案したものではなく、仏教は思想ではない。むしろ科学に近いという。
ニュートンが万有引力を発見したように、釈迦は「法(ダルマ)」を発見した。
このように、仏教は「法前仏後」であり、イスラム教やキリスト教は「神前法後」と、同じ宗教でも全く違う。 - 日本に入ってきた仏教は、日本人の規範嫌いな国民性によって、本来の仏教と完全に訣別し、あたかもキリスト教にそっくりの宗教になった。
- 正月には神社に行き、お盆には寺院に行き、クリスマスには教会に行くのが日本人である。
そうでなくても、日本人ほど宗教離れした国民はほかにいない。